プロが教えるディスカスの繁殖!こんなの知ってた?基本のキ

ディスカスの繁殖

ディスカスの繁殖に挑戦してみよう

ディスカスは熱帯魚の王様といわれ、ディスカスを含むシクリッドは繁殖の際、子育てをするのが最大の特徴です。

1対1で夫婦を形成し、産卵から孵化、そして稚魚は自由遊泳を始めると親魚に体着し、親の粘膜である「ディスカスミルク」を食べて育つという、とても神秘的な繁殖形態をもった魅惑の熱帯魚です。

そんなディスカスの繁殖が、皆さんの自宅でもできちゃうんです。

ディスカスの繁殖水槽

60ワイド水槽が基本

通常は、60ワイド水槽(60×45×45)が基本になります。

小さめの水槽でも、45サイコロ水槽(45×45×45)です。

60レギュラー水槽(60×30×36)でも繁殖できますが、スペースが狭いことと水量が少ないことから、繁殖水槽としては不向きになります。

具体例としては、私はワイルドディスカスの繁殖も60レギュラー水槽で成功させていますが、お勧めはしません。

 

 

 

水槽の設置場所

そして、基本としてディスカスの水槽は、なるべく高い場所に設置します。

理想は自分の顔の前に水槽があるくらいの高さが良いですが、それは一般的には難しいと思うので、市販の水槽台であれば、必ず上段に水槽を設置するようにします。

魚にとって上からの影は鳥など天敵そのものなので、とてもストレスになるからです。

そして、ドアのそばなど、振動のある場所も避けるようにします。

人が多く通る場所も避けましょう。

 

 

ディスカス繁殖での照明について

繁殖時の照明は暗めで良い

照明は明る過ぎるものは逆効果です。

ディスカスが落ち着かなかったり怯える原因にもなるので、そのような様子が見られたら照明も見直しましょう。

ディスカスに限らず、アクアリウムの照明ではタイマーを設置して、規則正しい点灯と消灯をしましょう。

これは生き物では大事なことです。

照射時間は一般的には8~12時間程度ですが、ディスカスの繁殖が上手くいかない場合は、照射時間を変えたりして試してみましょう。

ディスカスの繁殖での照明の工夫・コツ

照明を暗いものに切り替えたり設置場所をずらして、明るさの強さや照らす範囲を調整するなり工夫をしてみてください。

基本的には、エンゼルフィッシュの繁殖の場合のように、照明の24時間点灯はしなくていいですが、ディスカスの繁殖が上手くいかない場合は24時間点灯を試してみるのもいいです。

例えば、普段から薄暗い程度の照明を24時間点灯で管理するのも方法です。

具体的には、60ワイド水槽に30㎝水槽用ライトや、それより更に小型のライトを使うんです。

また、ライトを水槽の真ん中に設置せず、隅の方にズラして、照射範囲を小さくしてみるのも良いです。

こうすることで、照明に関していえば、ペアにかかるストレスを無くすことができます。

ディスカスの繁殖水温について

ディスカスの繁殖適水温は29℃前後

ディスカスの繁殖水温は28~30℃です。

私は28℃で行います。

28℃で産卵すると、産卵から3日後くらいに孵化します。

私が28℃でディスカスを繁殖させる理由の1つに、現在のディスカス界の礎を築いたともいえるWWFF(ワールドワイドフィッシュファーム)が28℃で繁殖させていたというのもあります。

ちなみに28℃で繁殖させると、全て3日間隔になります。

 

・産卵日から3日後に孵化

・孵化日から3日後に自由遊泳開始&体着開始

・自由遊泳から3日後に完全体着

水温高めのメリット・デメリット

産卵後から孵化するまでの水温が高いと孵化するまでの時間が早まりますが、卵の時期にカビたり死んだりすることがあるので、その時期を早く脱することが可能になるメリットがあります。

しかし、水温が高すぎると奇形の発生率が高くなるので、それがデメリットです。

孵化後の稚魚育成についても、水温を高くして育成を早めることで、弱い稚魚期をなるべく早く脱することが可能になるメリットがあります。

水温が1℃2℃違うだけで魚の活性度はだいぶ違ってくるので、活性が高い状態というのは餌食いが良く、育成しやすい状態でもあるのです。

しかし、弱い稚魚期はエラにも負担がかかりやすいので、水温が高くなるほど負担もかかりやすくなるのがデメリットです。

フィルターについて

繁殖水槽はスポンジフィルターは2ヶ設置する

基本的に、ディスカスの繁殖にはスポンジフィルターを使います。

掃除の際に、バクテリアの減らし過ぎで水質が不安定になるのを防止するため、スポンジフィルターを2個設置するか、ダブルタイプのスポンジフィルターを設置します。

スポンジフィルターの掃除の時に、2個のスポンジを1度に洗わず、時期をずらして1個ずつ洗うようにします。

例えば、「今回はこちらのスポンジ、次回はこちらのスポンジを掃除する」とするのです。

スポンジフィルターを使う場合、エアーポンプも忘れずに。

他のフィルターも併用する場合

スポンジフィルターの他にも、上部式フィルターや外部式フィルターを併用して使っている場合、メリットとしては水質悪化しにくいというのがあります。

しかし、そのまま併用していると稚魚の育成に不都合が生じてくるので、遅くとも稚魚が自由遊泳をするまでには他のフィルターは止めて、スポンジフィルターのみにします。

上部式フィルターや外部式フィルターの吸い込み口にはテトラのP-1フィルター(スポンジ)などを設置するのですが、いくらスポンジを設置していても稚魚の餌であるブラインシュリンプは吸い込まれるので、なるべくなら、産卵が始まる前か産卵後には併用しているフィルターは止めて、スポンジフィルターのみにした方が無難です。

強い水流はだめ!

ディスカスの繁殖の際に水流が強いと、受精率にも影響してきます。

ディスカス自身も水流についてなど、繁殖に適した場所を選ぶのですが、それでも限られたスペースしかない水槽環境なので、水流については気をつかってあげましょう。

上部式フィルターの場合は、フィルターからの水の落ち込み(排水)に気をつけます。

排水口にL字型のエルボが付いているタイプであれば、そのエルボの向きを変えて水流についての調整をします。

L字のエルボが無いタイプなら、上部式フィルターの排水場所にスポンジフィルターのエアレーションがぶつかるように設置すれば、水流を殺すことができます。

外部式フィルターの場合は、シャワーパイプの向きを変えたり、シャワーパイプの先端の栓を取ったりして、水流についての工夫をします。

あとは、産卵筒の設置場所にも気をつかうことで、水流などの問題にも対応できます。

産卵場所

ディスカスの産卵場所になる「産卵筒」の設置を忘れないでください。

注意としては、ディスカスにとって産卵筒の出し入れはストレスになるので、ペアが怯えて怪我をしてしまわないよう気をつけてください。

通常は、1水槽に産卵筒は1つだけ設置します。

ちなみに産卵筒にコケが目立ってきたら、コケを綺麗に取ってあげることも良いことです。

水槽内のコケ対策としては、セルフィンプレコ等のコケ取りプレコを使う方法がありますが、ディスカスが産卵したらコケ取りプレコは水槽から取り出しましょう。

あと、プレコがディスカスに悪さをするようになってくるので、そうなってきたら小さなプレコと入れ替えましょう。

 

>>ディスカスの繁殖にお勧めの産卵筒やコケ取りプレコについての小技はこちら

エンゼルフィッシュで練習する

ちなみに、いきなりディスカスの飼育・繁殖に挑戦するのが不安なかたは、流れが同じエンゼルフィッシュの飼育・繁殖に挑戦してください。

エンゼル特有の繁殖のコツはありますが、エンゼルフィッシュを自由に繁殖・育成できるようになれば、ディスカスの育成・繁殖に必ず役に立ちます。

そしてこれはエンゼルやディスカスに限らない基本ですが、親魚の育成がとても大事です。

親魚の日々の育成を上手くやることで、親魚は繁殖したくなるのです。

もちろん繁殖を促す小技はありますが、まずは親魚の体調ありきですから。

まずは、子供の匹数を残せるようになることを目標にしましょう。

その次は、1匹1匹を大きく成長させることを目標にします。

育成が上手くなれば、より多くの匹数を立派に育てることができるようになります。

繁殖が上手くいかない原因

繁殖が上手くいかない原因といっても、どの段階で上手くいかないのかによって、考えられる原因は様々です。

・産卵しない

・産卵はするけど孵化はしない

・孵化はするけど体着しない

など、原因は水槽が置かれている環境にあったり、水質にあったり、親魚そのものに原因があったり、複数の原因があったり様々です。

ディスカスの種類や血統によっては、飼育・繁殖難易度にも違いがあったりします。

全く血縁関係にないとか、血縁的には遠い関係であれば通常は繁殖させやすいのですが、親魚自体が近親交配で血が濃くなっていたり、血縁的に濃いもの同士の交配であれば繁殖は難しくなってきます。

ちなみに、総じて国産ディスカスが繁殖に関して問題は見られなく、むしろ繁殖させ易いと言えます。

これは親魚の育成が良ければ良いほど、購入した人は短期間で繁殖を成功しやすくなっているのですが、国産ディスカスを作っているお店のディスカスなどに、このパターンが多いです。

お店で上手に育成されたディスカスは、繁殖まで短期間で成功しやすいのです。

国産ディスカスと外国産ディスカス

現在、市場に流通しているのは、割合から言うとほとんどは東南アジア産ですが、私も東南アジア産ディスカスで親魚自体が繁殖できない体質のものにあたったことがあります。

例えば、見た目が良く見えるディスカスでも、体質面も健康かといえば、そうではなかったりすることもあるんです。

これには、ディスカスが小さい頃からの育成環境や育成方法に、国産ディスカスとの違いがあるためだと思われます。

昔々は東南アジアディスカスは、幼魚の時に早く体色を出させて売れやすくするためにホルモン剤を使用していたのですが、そのせいで早死にしたり繁殖なんて全然しないなどあったのは有名な話です。

国産ディスカスの幼魚は、自然なままなため地味に見えますが、それが良いのです。

安心安全の証ですし、むしろ地味な幼魚が化けていく過程が楽しみになります。

現在は国産ディスカスは少なくなっていますが、グッピーのように外産や国産など飼ってみるのも面白いと思います。

国産ディスカスは、「国産ディスカス専門店」や「ディスカス専門店」、「それに準ずるようなディスカスに力を入れているお店」などで購入できます。

国産ディスカスは、血統にも強くこだわりを持っているので、そのへんの面白さもありますね。

このへんのことはディスカスの歴史を知ることで、もっと面白くなります。

ぜひ、ディスカスのルーツを探ってみてください。

 

>>ディスカスの歴史についてはこちら

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