エンゼルフィッシュの種類にはどんなのがいる?
エンゼルフィッシュの原種は3種類います。
まずはどのような種類がいるか見ていきましょう。
アルタムエンゼル
全長:約20㎝(全高:約40㎝)
水質:弱酸性~中性
飼育水温:25~30℃
寿命:約6年
原種エンゼルフィッシュの中でも大型になる種類です。
ネグロ川やオリノコ川(コロンビア )に生息していることもあり、ヘッケルディスカスの生息地とかぶるため、飼育が難しい部類のエンゼルフィッシュです。
ですが、いったん水槽に馴染んでしまえば、輸入当初の弱さはそれほど気にならなくなるでしょう。
体型も特徴的で、口からおでこにかけて、くびれた体型をしています。
ちなみに後述しますが、ペルーアルタムの名前で流通するエンゼルフィッシュは、アルタムエンゼルではありません。
デュメリリィエンゼル
全長:約12㎝
水質:弱酸性~中性
飼育水温:25~30℃
寿命:約6年
原種エンゼルの中でもアルタムと同じく流通量の少ないエンゼルフィッシュです。
別名も、ブラジリアンエンゼル、レオポルディエンゼル、などあります。
体型はアルタムとは違い、口からおでこ、背ビレのはじまりまでの形がエンゼルフィッシュらしくなく、なだらかなラインを描いた体型をしています。
色見はシルバーで地味ですが、飼い込むことでグリーンがかったブルーの発色も見せるようになります。
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スカラレエンゼル
全長:約15㎝
水質:弱酸性~中性
飼育水温:25~30℃
寿命:約6年
原種のスカラレエンゼルの流通量は、上記2種よりは多いですが、それでも原種の流通量は少なめです。
しかし、改良エンゼルの元になっているのがスカラレエンゼルなので、市場流通量が1番多い種類になります。
エンゼルフィッシュに限らず、一般的にはどの魚種も原種は改良品種より飼育が難しいものですが、改良スカラレエンゼルであれば、ほとんどの種類が1番飼い易いエンゼルフィッシュといえます。
ちなみに先程触れましたが、ペルーアルタムの名前で流通するエンゼルフィッシュは、こちらのスカラレ種になります。
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エンゼルフィッシュは混泳できるか?

しかし、小さいサイズのネオンテトラみたいな小型魚や、エビとは混泳が上手くいかないケースが多いです。エンゼルフィッシュがまだ稚魚や幼魚の頃から小型魚と混泳させるぶんには、将来的にもトラブルが起こる可能性は低くなるのですが、エンゼルが発情して繁殖モードに入ると本来の気の荒さを出すので、それまで問題が無かった混泳でもトラブルが起こるケースがあります。ディスカスとの混泳はよく行われるので、基本的には心配しません。ディスカスを安定して飼うための複数飼育の際に、エンゼルフィッシュを使って匹数かせぎをする方法もよくあるのですが、ディスカスをつつく癖がついたエンゼルは混泳に向かないので、取り出すなり他のエンゼルと交換するなりしましょう。ディスカスとセルフィンプレコのようなコケ取りプレコの混泳は注意が必要ですが、私はそれでも普通にディスカスとプレコを混泳させます。コケ取りプレコがディスカスを舐め殺すことはあっても、エンゼルを舐め殺すことはあまり無いので、その点はほぼ心配ありません。混泳注意な魚として昔からスマトラは挙げられますが、私としてはプラティやモーリーも注意魚として言っておきます。プラティやモーリーは、他魚を突くことを覚えると執拗に突きまわします。これによってエンゼルフィッシュが殺されてしまうケースもあるので、混泳させる場合は注意しましょう。結局のところ混泳に絶対はありません。水槽サイズが大きかったり隠れ家が豊富であれば、混泳が上手くいきやすくなります。
水槽サイズやレイアウトなど、環境や個体の性格にも左右されるので、日々の観察を怠らないことが大事になります。
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エンゼルフィッシュの餌は?
- 活き餌
- 冷凍飼料
- ドライフード
活き餌
活き餌の代表格は、生きたいイトメです。
しかし入手しにくく、生きたまま管理するにもコツがいります。
加えて、病原体の持ち込みのリスクもあります。
釣り餌として流通している餌も選択肢としてはありますが、そのなかで生きた赤虫もあります。
生きた赤虫は外皮が硬いのがデメリットですが、イトメも赤虫も生きているということでエンゼルフィッシュの食いも良く、栄養も満点なのがメリットなので、メリットとデメリットを考えて検討するようにしましょう。
最初にも言いましたが、病原体の持ち込みリスクが1番のデメリットです。
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冷凍飼料
冷凍飼料の代表格は、冷凍赤虫です。
これほど使い勝手の良い餌はありません。
入手のしやすさや扱いやすさ、食いの良さや消化吸収の良さ、水を汚しにくいなど総合的に考えると1番良い餌です。
ただし使うなら、殺菌された冷凍赤虫を使うことをおすすめします。
冷凍ディスカスハンバーグも、効率良く体作りをさせたい場合や栄養を摂らせたい場合など、とても良い餌です。
ディスカスと混泳していれば、冷凍赤虫と同じく必ず使う餌ですね。
その他にも冷凍餌は、ブラインシュリンプ(アダルトサイズ)、ホワイトシュリンプなどありますが、このような海水魚にも使う冷凍餌をディスカスやエンゼルフィッシュに与えるのも良いことです。
活き餌ほどではありませんが、冷凍赤虫も病原体の持ち込みリスクがあるので、必ず殺菌されている物を選びましょう。
海外の養殖現場でも安価な冷凍赤虫は使われていますが、必ず定期的にディスカスに対して虫下しをしているといいます。
虫下し冷凍ハンバーグもあるので、それも定期的に与えるのがおすすめです。
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ドライフード
ドライフードのメリットは、病気の持ち込みの心配が無いことや、水を汚しにくいこと、安価なことなどです。
しかし水を汚しにくいといっても、粉ものの餌である以上、見た目は濁りやすく、消化吸収もあまり良くないので、商品選びには気をつけた方がいいです。
他のドライフードよりは多少高価であっても、ディスカス用のドライフードなどは水が濁りにくく、栄養満点に作られているので、やはり良いです。
金魚用のドライフードは安価なものも多いのがメリットですが、水が濁りやすく、消化も良くないものも多く、そもそもの栄養成分が向いていないので、あまりおすすめしません。
ものによっては、満腹に与えたがためにディスカスやエンゼルが転覆病になるケースもあるので注意しましょう。
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エンゼルフィッシュの飼育水槽は?

エンゼルフィッシュであれば、45㎝規格水槽から飼育繁殖が可能です。
ちなみにエンゼルフィッシュの繁殖は、ディスカスと全く同じ流れなのでディスカスを参考にしてください。
ディスカスとの違いは、エンゼルの稚魚が自由遊泳を始めたら、生きたブラインベビーをすぐに与え始めることくらいです。
混泳であればエンゼルフィッシュの成魚1匹に、カージナルテトラのような小型魚を20~30匹、コリドラスを3~4匹など、昔からそのような混泳は一般的です。
大きく成長しなくても、単にエンゼルフィッシュの幼魚を飼うのであれば30㎝規格水槽でも可能ですが、いつまで飼い続けることができるかは飼育者の腕次第になります。
とは言っても、30水槽はおすすめしないので、なるべく大きな水槽で飼うようにしましょう。
ディスカスとの混泳で、幼魚期からであれば60㎝規格水槽(60×36×30))からでもOKです。
あとは魚の成長に合わせて60㎝ワイド水槽(60×45×45)なり、90㎝規格水槽なりと、水槽のサイズアップをさせていきましょう。
もちろん最初から大きな水槽で飼うのも良いです。
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エンゼルフィッシュの混泳のコツ
エンゼルフィッシュの混泳に必要なものは、水草というわけではなく、ずばり「コツ」です。
もちろん、水草水槽で飼育するなら水草を豊富にレイアウトしてあげることが隠れ家の獲得になるので良いのですが、エンゼルフィッシュはベアタンクで飼う場合も多く、ましてやディスカスとの混泳であれば普通はベアタンクで飼うことになるので、水草の設置は可能ではあっても手軽にとはいきません。
やるなら枝流木や流木などでレイアウトして隠れ家を確保するなどです。
水温は、ディスカスとの混泳であればディスカスに合わせて28℃以上に設定しましょう。
その他の魚も28~30℃程度であれば混泳できるので、水温も含めた水質などの水槽環境はディスカスのように1番難しい魚に合わせると良いです。
1番のコツは過密飼育にするということですが、この点のデメリットは水質管理が忙しくなるということです。
過密飼育によって水質が汚れやすくなるので、水質管理が重要ポイントになります。
あとは、魚達を日々よく観察してパワーバランスを見極めて、必要に応じて魚を出し入れしてメンバーチェンジすることで、上手くパワーバランスをとったりします。
シクリッドの仲間を上手く混泳飼育するコツは、パワーバランスを取ることに尽きますから。
ディスカスとの混泳であれば、飼育水温はディスカスに合わせましょう。
エンゼルフィッシュとディスカスは、とても近い魚です。
混泳させやすい仲だと言えますね。
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