パロットファイヤー: 独自の魅力を持つシクリッド

アクアショップZERO:パロットファイヤー
パロットファイヤーは、その特異な外見と個性的な行動で、シクリッドの仲間の中でも特に人気のある熱帯魚です。
彼らはクチバシ状の口や鮮やかな体色、そして活発な性格で知られています。
この記事では、パロットファイヤーの飼育、繁殖、適切な環境の提供、他の魚との混泳、そして病気への注意点について深堀りしていきます。
パロットファイヤーの特徴と生態

アクアショップZERO:キングコングパロット
パロットファイヤーは、南アメリカ原産のシクリッドの一種で、特有のクチバシ状の口が特徴です。
このクチバシ状の口は、他のシクリッドとは異なり、まるでオウムのクチバシのような形状をしていますが、まるで笑っているかのように見える口の形状をしていて可愛らしくも感じます。
パロットファイヤーは、フラミンゴシクリッドとシンスピルムを交雑させて作られた改良品種であり、自然界には存在しません。
サイズ的には、成魚で約20cm前後になる熱帯魚です。

アクアショップZERO:パロットファイヤーの幼魚
また、彼らの体色は幼魚期には暗色で地味ですが、成長とともに赤く発色したり紅白模様になってきたりします。
最終的には白色になる個体もいれば、地色に黄色味を持つ個体もいたり、人工着色で別な色をした個体もいます。

アクアショップZERO:ハートテールパロット
大きくなりやすいパロットとしてキングコングパロットもいれば、尾ビレの無い品種は、ノーテールパロットやハートテールパロットと呼ばれます。
飼育環境の整備

アクアショップZERO:パロットファイヤー
パロットファイヤーの飼育には、適切な環境の整備が不可欠です。
パロットファイヤーだけを飼育する場合、60cm規格より小さい水槽でも飼育できます。
しかし、成長を考慮して大きめの60cm規格水槽から飼育することをお勧めします。
混泳する場合は他の魚との組み合わせに応じて水槽の大きさを調節してください。
大型魚と混泳させる場合は90cm規格以上の水槽がおすすめです。
いとても丈夫な熱帯魚なので水質管理にこだわる必要はありませんが、水換え不足による低pH障害には気をつけましょう。

アクアショップZERO:更紗パロット
低pH障害が起こると、昨日までは何の異変も無かったのに今日になったら死にそうになっているというようなことが起こります。
低pH障害の症状としては、急激に体調異変が起こるのですが、体表粘膜が白濁してきたりヒレがとけてきたり、目が白濁してきたりしますが、目の場合は悪化すると穴があいて失明します。
十分な水換えをしないかたは、定期的な水質検査が必要です。
水温は24〜28℃が適当ですが、27~28℃が最適です。
水槽内には十分な遊泳空間を提供することが大切です。
飼育と繁殖のポイント

アクアショップZERO:フラワーホーンパロットのペアがシェルターの中で産卵した様子
パロットファイヤーは社交的で賢い性格を持っていますが、同じくらい注意深いケアが求められます。
適切なエサや栄養補給、定期的な水換えと水質管理が必須です。
また、繁殖においては、パロットファイヤーの場合、基本的に雄個体に繁殖能力が無いため、パロットファイヤー同士での繁殖はできません。
生き物である以上、イレギュラーなことが起こる可能性もあるため、繁殖能力のある雄個体がいるケースもあるかもしれませんが、基本的には雌個体しか繁殖に使えません。

アクアショップZERO:テキサスシクリッドの雄とパロットファイヤーの雌でペアを組み、産卵したときの様子
私の所だと、テキサスシクリッドの雄とパロットファイヤーの雌との交配や、更紗フラミンゴシクリッドの雄とキングコングパロットの雌との交配例があります。
混泳における相性

アクアショップZERO:雌のキングコングパロットとの繁殖に使った、雄の更紗フラミンゴシクリッド
パロットファイヤーは基本的には混泳させやすい熱帯魚ですが、主に大型魚の混泳のパワーバランスをとるのに役立ちます。
これは、パロットファイヤーが精神的にも肉体的にもタフなのが理由で、他の魚に攻撃を受けてもやり返す気の強さもあり、相手に負けたとしても精神的にまいって拒食症になるようなこともないからです。

アクアショップZERO:更紗フラミンゴシクリッドの雄と、キングコングパロットの雌を交配させて産まれたうちの1個体。当店ZERO産ショートボディ更紗フラミンゴシクリッド
逆にパロットファイヤーが他魚を攻撃する場合、変形した口の形状のおかげで通常より攻撃力が落ちているので、それも混泳には好都合なのです。

アクアショップZERO:パロットファイヤーの混泳の様子
普通の形状の口ではないため、それほど他の魚を食べることができないかと思いきや、結構な大きさの魚をも食べてしまうため、なるべくなら同じくらいの大きさか、それよりも大きな魚との混泳が適しています。
病気の予防と対処法

アクアショップZERO:フラワーホーンパロット
パロットファイヤーは基本的に丈夫な熱帯魚ですが、健康維持には定期的な観察と予防策が欠かせません。
水槽内の清掃や水質管理、適切なエサの与え方が病気予防に寄与します。
病気が疑われる場合は、早期の対処が不可欠です。
特に水温の管理や適切な薬剤の使用に留意しましょう。
関連記事:魚の病気に関してはこちら
パロットファイヤーの作出の歴史

アクアショップZERO:パロットファイヤーの混泳水槽の様子
パロットファイヤーは、異なるシクリッドの仲間同士の交雑から作出されたハイブリッド種です。
その独自の外見や性格は、異なるシクリッドの特性が組み合わさることで生まれたものであり、その歴史はシクリッド愛好家にとっても興味深いものです。
基本はフラミンゴシクリッドとシンスピルムを交雑させて作られた改良品種ですが、具体的な親魚に使用される種は様々で、その組み合わせによって異なる系統のパロットファイヤーが生み出されています。
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まとめ
パロットファイヤーは、その独自の魅力と賑やかな姿で、アクアリウムを一層楽しく彩ります。
ジブリ映画の「崖の上のポニョ」が放映されたときは、パロットファイヤーがポニョに似ていると言われたりもしました。
パロットファイヤーはペットフィッシュとしても適格で、すごく表情豊かです。
適切な飼育環境と注意深い管理を通じて、彼らとの生活は豊かなものになることでしょう。
是非、アクアリウム愛好者の皆さんにとってパロットファイヤーの魅力を発見していただければ幸いです。
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