アピストグラマ・ボレリー・オパールの飼育・繁殖・大きさ・混泳・寿命・餌は?

ディスカスとの混泳

南米に広く分布するシクリッドの仲間、アピストグラマ。
今回は、その中でもアピストグラマ・ボレリー・オパールについてお話します。
この記事を見て、あなたもアピストグラマの世界に足を踏み入れてみましょう。

アピストグラマ・ボレリー・オパールとは?

アクアショップZERO

アピストグラマ・ボレリー・オパールの雄個体、奥に見えるのは雌個体:アクアショップZERO

体色が鮮やかなブルーが特徴のアピストグラマで、ヒレの伸長も素晴らしいものがあります。
アピストグラマ・ボレリー・オパール(学名:Apistogramma borellii)自体は、ブリード個体が流通するのが基本で、現在のオパールはレッドマスクのものが多いと思いますが、ワイルド個体には「イエローフェイス」などと呼ばれる黄色みの強いものなどもいて、個体差が見られたりもします。
分布地域は、パンタナル、パラグアイ水系です。
水質は、中性~弱酸性が適しているのも特徴です。
全長は、3~5㎝±
寿命は、2~3年ほどです。

 

コチラからも購入できます

アクアショップZERO通販ショッピング

アピストグラマ・ボレリー・オパールに必要な飼育環境

 

・水槽:30規格水槽~60規格水槽
・水温:27~28℃(水温計、サーモスタット、ヒーターも必要)
・水質:ph6.5±
・濾過:スポンジフィルター(稼働させるためのエアーポンプも必要)
・底床:砂、砂利、ソイル
・照明:LEDライト(簡単な水草を育成できる程度の明るさでOK)

水槽は30㎝規格水槽からでも飼育は可能ですが、安定した飼育や繁殖まで考えるなら、30キューブ水槽や45規格水槽からがおすすめです。

水温は、シクリッド類は27~28℃位で飼育・繁殖させるのが一般的ですが、水温によるメリット・デメリットがあるので、それも考慮して決めるのが良いです。
水温が推奨水温であれば、飼育・繁殖はできますし、稚魚の育成も早めることはできます。
一方、水温高めに加えて、高頻度の水換えをしていると稚魚・幼魚の成長は早くなりますが、成魚の老化を早めてしまうことになるので、成魚の老化を早めたくない場合は、水量が多く入る水槽にして、換水頻度が少なくても環境維持ができる水槽設備を整えましょう。

アピストグラマ・ボレリー・オパールの場合、特に気をつけるのがpHです。
アピストと言えばpHが低めの軟水、と思いがちですが、ボレリーの場合はpHが低いと上手く飼育できません。
pH6.0~pH6.9の間で飼育するのがおすすめです。
pH7.0以上の、中性から弱アルカリ性でも飼育できますが、おすすめは弱酸性での飼育です。

最適な水質を作るために、各カルキ抜きや毒物除去剤から、目的に合ったものを選びましょう。

最強濾過バクテリアや、最強PSBなども以下のリンクから関連記事をご覧ください。

関連記事:最適な水作り(ディスカスのカルキ抜き)

 

 

フィルターは、水槽サイズに合わせたものを使用してもいいのですが、例えば餌にブラインシュリンプなど細かいものを使用する場合は、フィルターに餌が吸い込まれて無駄になることを防ぐため、スポンジフィルターのみにしておくのが良いです。

 

底床は、アピストと言えばソイルと思いがちですが、先程のpHのお話からもわかるように、ソイルでなくとも大丈夫です。
ただし、間違えてもサンゴ砂は使用しないようにしましょう。
砂や砂利を使う場合は、水質に影響しない類のものを使用するのが良いです。
不安なかたは、ソイルを使ってかまいません。

 

照明は、生物には必要なものです。
簡単な水草を育成できる程度の、安価なアクアリウム用LEDライトでかまわないので、必ず設置するようにしましょう。

アピストグラマ・ボレリー・オパールの繁殖

アクアショップZERO

アピストグラマ・ボレリー・オパールのペア、土管に産卵している雌個体と、放精行動に移る前の雄個体:アクアショップZERO

アピストグラマ・ボレリー・オパールの飼育の際は、中性~弱酸性のpHが良いということからわかると思いますが、特別に水質をいじる必要がないんです。
ということは、飼育しやすいということです。
アピストグラマ・ボレリー・オパールは、初めてアピストグラマを飼育するかたにもおすすめされる代表種の1つなんです。
つまり、繁殖も簡単なんです。
特別なことをする必要はありません。
状態良くペアを飼育していれば、いずれ繁殖してくれます。

水槽内には、隠れ家や産卵場所にもなるので流木を入れてあげるのが良いです。
アピストグラマ専用の、アピストハウスのようなシェルターの設置もしてあげましょう。

もし、ペア飼育をしている際、一方がやられっぱなしだったり、なかなか仲が良くならないようであれば、小型魚を混泳させて、ペアにとっての共通の敵を作り出してあげて、ペアの絆を深めてあげましょう。
混泳させる小型魚は、ペアより弱くて、簡単には死なない相手を選びます。
例えば、アカヒレや、小型グラミーのような小型魚を試してみるといいです。

雌が黄色みをおびた体色になってくれば、それは発情具合を表しています。
もし産卵シーンを見ていないとしても、雌を見かける頻度が極端に落ちた場合は、産卵した卵や稚魚を雌が守っている可能性があるので、こういう場合は混泳魚を取り出しましょう。
できれば産卵前に混泳魚を取り出すのが良いのですが、上手く混泳魚を取り出せないで手こずっているとアピストにストレスをかけてしまう場合もあるので、例に挙げたような混泳相手によってはそのまま混泳させて様子見をしてもかまいません。
それでもし繁殖が上手くいかなかったなら、今度は混泳魚無しで、ペアのみの飼育にして繁殖にトライしてみればいいです。

稚魚が自由遊泳を始めると、雌が雄に対して攻撃的になりやすいので、そうなった場合は雄を水槽から取り出して、雌だけに子育てを任せるのが良いです。
自由遊泳を始めた稚魚には、生きたブラインシュリンプのベビーを与えてください。
給餌の際は、稚魚めがけて生きたブラインシュリンプを与えると、稚魚が食べやすくて良いです。
生きたブラインシュリンプは、ブラインシュリンプの乾燥卵を塩水で24時間以上かけて孵化させることになるので、いつでもブラインシュリンプを孵化させることができるように、手元に孵化セットを用意しておきましょう。
そもそも、アピストグラマの親魚も生きたブラインシュリンプベビーが大好物なので、ペア飼育を始めた時から、練習も兼ねてブラインシュリンプの孵化に飼育者も慣れておきましょう。

アクアショップZERO

ベアタンクでのアピストグラマ・ボレリー・オパールの雄と雌の群泳:アクアショップZERO

稚魚を量産したい場合は、稚魚を親魚から早く離せば、親魚は次の産卵に早く向かうので、そうすればいいのですが、この場合、稚魚を移動させるか親魚を移動させるかのどちらかになるので、それによるリスクは出てきます。
稚魚の移動の場合は、水質変化によるショックのリスク、親魚の移動の場合は、水質や環境変化による繁殖モードストップのリスクなどです。
何らかの原因によって、親魚が稚魚を食べてしまうこともあるので、こっちのリスク回避のための親子分けも頭に入れておいてください。
親魚や稚魚を移動させる場合は、どうやったら水質や環境変化が少ないようにできるか、又は、移動の際にショックをなるべく与えないようにするにはどうしたら良いか、など考えておきましょう。

アピストグラマ・ボレリー・オパールの混泳

アクアショップZERO

セルフィンプレコやタイガープレコ、ドワーフバンブルビーキャットなどとアピストグラマ・ボレリー・オパールの混泳の様子:アクアショップZERO

(上の写真の、向かって左奥にいるのがタイガープレコ、右のスポンジの下にいるのがドワーフバンブルビーキャット)

アピストグラマ・ボレリー・オパールは、アピストグラマの中では温和で、混泳しやすい種類です。
ここはディスカスがメインのサイトとして立ち上げたので、ディスカスとのことについても触れますが、水質的にもディスカスとの混泳ができます。
ただし、ディスカスがいる水槽にあとからアピストグラマ・ボレリー・オパールを混泳させる場合は、ディスカスが興味を持って近付いてきた際に、アピストグラマ・ボレリー・オパールの目を食べたりして殺してしまう可能性があります。
これは、ディスカスのサイズが大きいほど起こりやすいですが、水槽のサイズや水槽内の環境、ディスカスの状態など、色々な要因で混泳の可不可が決まります。

アクアショップZERO

アピストグラマ・カカトイデスとディスカスとラミレジィとセルフィンプレコ、ブルーターガーパロット等との混泳の様子:アクアショップZERO

(上の写真は、アピストグラマ・カカトイデスの混泳水槽の様子)
混泳に絶対は無いので、やってみないとわからないものなのです。
アピストグラマと同じようなサイズや、それより小さなサイズの魚との混泳なら、基本的に大丈夫だと思ってかまいません。
大きくなくても危ない魚種といえば、気の荒いシクリッドとの混泳などです。
シクリッドに限らず、気の荒い魚種や口の大きな魚種との混泳はやめておくのが無難です。

アピストグラマを始めるなら

アピストグラマを始めるなら、アピストグラマ・ボレリー・オパールから始めましょう。
間違いなく飼いやすく、アピストグラマの面白さを教えてくれます。
飼育・繁殖が簡単で、それでいて美しい。
間違いありません。
ぜひ、アピストグラマの世界に魅了されてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました