アジアアロワナの飼育・繁殖・混泳・病気管理ガイド

ディスカスとの混泳

アジアアロワナとは?

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アクアショップZERO:若い過背金龍

アジアアロワナ(Scleropages formosus)は、その美しい体色と優雅な泳ぎが特徴の観賞魚です。

野生種に関しては、ワシントン条約によって捕獲が禁止されていますが、サイテス付属Ⅱ種であるため、商業目的で人工繁殖させ、なおかつ飼育許可証ともいえる日本国政府機関の発行する「国際希少野生動植物種登録票」をつけた個体は、販売・飼育ができます。

このため、価格も高く繁殖も難しいですが、繁殖に使用したペアが正式な登録証を所有しているものに限り、国内で繁殖した子供にも登録証がつけられて、国内での流通販売ができます。

ゴールデンやレッドタイプは非常に人気が高く、アクアリストの間でも高く評価されています。


飼育環境

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アクアショップZERO:若い過背金龍

水槽サイズと設備

  • 水槽サイズ:成長すると50cmを超えるため、180cm以上の水槽が理想ですが、飼育だけなら90規格水槽(90×45×45)から飼育可能です。なるべくなら、120規格水槽(120×45×45)か、それより幅120×奥行き60×45か60の水槽からがおすすめです。
  • ジャンプ防止:ジャンプ力が強いので蓋を必ず設置しましょう。そして、厚いガラス蓋であれば重さがあるので良いですが、アクリルの蓋や、薄くて軽いガラス蓋であれば強度も弱く、魚がジャンプして激突した際に飛ばされてしまうので、水を入れたペットボトルを上に置くなどして、重しを置きましょう。
  • フィルター:老廃物が多いため、上部式にしろ外部式にしろ、大型のフィルターで清潔な水を保ちます。オーバーフロー式であれば、なおさら良いです。究極は、親水垂れ流し方式もあります。

水質と温度

  • 水質:弱酸性の軟水が生息地のデータで見られますが、やや硬水の水でも中性〜弱酸性(pH 5.4〜7.0)ぐらいなら支障なく繁殖もできます。
  • 水温:26〜29℃が適温です。
  • 水換え:一概に言えず、環境によりけりですが、週に1回、3分の1程度の水換えで飼育できる環境であれば、飼育者の負担にもならず推奨されます。

繁殖方法

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アクアショップZERO:若い高背金龍

繁殖の準備

アジアアロワナの繁殖には広いスペースと成熟したオスとメスが必要です。

複数の個体を同じ水槽に入れて、自然なペアリングを待つ方法が一般的です。

2匹を一緒に入れた場合、大きな争いをするするケースがほとんんどですが、ペアであっても状況によって、またはタイミングが合わないと、その争いが起こります。

そのようなことから、必ずセパレーターを使用して何度か様子を見ましょう。

メスは3才で産卵をします。

オスはやや遅く、3才以上でないと繁殖には使えないようです。

体の大きさは40~50㎝程度でも、この年令になっている状態の良い個体は成熟していると思われます。

アジアアロワナの求愛行動

  • お互いの相性が合い、気持ちが高まると、オスはメスに体を押し付け、「ブーブー」と大きな求愛音を発します。
  • 胸ビレでお互いの体を寄せ合い、パートナーであることを確かめ合います。
  • クライマックスに達すると、オスはメスの体の後部に咬みつきます。

繁殖のプロセス

アジアアロワナは口内保育を行う魚です。

オスが卵や稚魚を口の中で守り、清潔な環境が重要です。

産卵後しばらくして、狭い水槽ではメスを取り出すか、セパレートする方が落ち着くオス親もいます。

産卵数は1回に30~80個ほどですが、オス親が口に含んで育てられる数は更に少なく、20~30個前後となります。

また、若いメスは1年に2回産卵することもあります。

19才のペアも確認されているので、20才を超えても可能な気がします。

外からの刺激に驚いたオスは、大事に口内で守っていた受精卵を食べてしまうこともあります。

卵は、26~29℃でオスの口に含まれて、12~15日前後で孵化します。

60日を過ぎる頃からオス親の口から出入りを始め、90日を過ぎる頃まで、餌の取り方や周囲への警戒のしかたなどを、1日中つきっきりで親が体で覚えさせます。

もうこの頃には、冷凍赤虫やアカヒレやメダカなども食べることができます。

現地では、オス親の口に入れられなくなった8~10㎝ほどの稚魚を、オス親が少しずつ安全な水草の茂みの中へ放していくと言われています。

ですから、この頃になったら網でそっと稚魚をすくいあげ、別の水槽に移動させましょう。


混泳

 

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アクアショップZERO:若いバンジャールレッド

アジアアロワナは縄張り意識が強く、気性が荒いことがあるため、慎重に混泳相手を選ぶ必要があります。

混泳に適した魚種

  • シルバーシャーク:穏やかな性格で、アロワナと共存可能です。
  • プレコ:底層で生活するため、干渉しにくいです。
  • 大型ナマズ:十分なスペースがあれば共存が可能です。

他では、ゲオファーガスやアイスポットシクリッドなどの大きめのシクリッドや、ポリプテルスやダトニオ、シルバーアロワナとの混泳も見られますし、ディスカスの成魚との混泳も可能です。


病気管理

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アクアショップZERO:グリーンアロワナ

よくある病気

  • ウロコの剥がれ:水槽内で傷ついたり、不衛生な水質が原因で発生します。
  • 目タレ:目が垂れる症状です。下を見続けるような環境が原因で発生します。
  • エラめくれ:水質悪化や水流、ストレスが原因で発生します。
  • 尾ビレの自切り:ストレスが原因で発生します。

予防と治療

古代魚は病気に強いので、あまり病気になりにくいのですが、定期的な水換えと清潔な環境が予防の基本です。

また、バランスの取れた餌で栄養を補給することも大切です。

アジアアロワナの場合、環境が原因でのストレスによって病気になりやすいので、病気が見つかった場合、環境の見直しからの改善と、必要であれば専用薬で早期治療を行いましょう。

 

 


まとめ

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アクアショップZERO:グリーンアロワナ

アジアアロワナの飼育は広いスペースと丁寧な管理が必要ですが、その美しさと迫力は水槽内で特別な存在感を放ちます。

個体自体が高価な熱帯魚なので、設備投資はケチらないようにしましょう。

設備が不十分なせいで高価なアジアアロワナが死んでしまっては、元も子もありません。

飼育した人だけにわかる高級感は特別なものがあります。

ぜひ、体感してください。

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